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謙虚に日々精進


by mononofu009
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嵐の日には・・・

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 幾つの山河をこえてゆけば、このさびしさが果てる国はあるのだろうか。わたしは、そんな国を求め、今日も旅を続ける。

 これは若山牧水殿の短歌で御座る。


 さて。
 強い台風の為、生憎の天気でござった今週前半。予定していた登山を止めて、ちと社会科見学に行って参りました。





 御館様に、御届け物をした後、山本勘助殿の御墓参りを致しました。
 勘助殿のお墓は、千曲川の河川敷にござります。参墓の後、河を見ていて、思い立ち申した。

 この河が大海に出流る姿を見てみたい。


 勘助殿に再訪の御約束致し、お墓がある長野市から一路、信濃川河口の新潟港まで、愛駒を走らせました。

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(2006、兄コブシと千曲川源流部にて)

 千曲川は、甲武信岳の山頂直下にその源流を発して、梓川、犀川を併呑し、新潟に入ると「信濃川」と名を改め、小千谷市で魚野川と合流し日本海に注ぎ、幹川流路の長さは、実に367kmに及ぶ、国内最長の河川でござる。

 
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 甲武信岳の山頂直下に滴る雫が、斯様な大河となり、新潟港に注ぐのを目にしますと、筆にも口にも尽くせぬ思いが致します。
一度は、出来得るなら、兄コブシと見たかった景色で御座ります。


 さて御次ぎは。
 信濃川河口から北には、阿賀野川の河口が有りまして、その両河口の間に、新潟空港が御座ります。 
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 CG作りの肥やしになればと、空港を見学。

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 この日は、大地震発生に伴う、職員方の避難訓練が行われておりました。何でも、東日本大震災のおり、仙台空港での教訓を基に、実施されたそうで御座る。


 して翌日、またも思いつきの行動で御座る。
 新潟市から内陸に向かい魚沼に出ますと、その北部に、国内で1位と2位の発電量を誇る、ダムが御座ります。

 一つは田子倉ダム。
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 このダムは2007の10/15、兄コブと見学致しました。

 そしてもう一つは、重力式コンクリートダムとしては、国内最高の堤高である157mを誇る、奥只見ダムで御座ります。

 小説「ホワイトアウト」で、舞台となる奥遠和ダムのモデルとなったダムであり、確か、映画の中で使われておりました地形図は、奥只見のものであったと記憶致しております。

 その奥只見ダムが見たくなり、立ち寄りました。
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 田子倉ダムで出来た人造湖を田子倉湖、その南東にある、奥只見ダムで出来た湖を、銀山湖と呼ぶで御座る。
 両湖は川で繋がっており、並列して、奥只見ダムからの道が有りますものの、一般の方々は、実質的には立ち入れませぬ。
 また銀山湖の東側を通り、尾瀬・檜枝岐に抜ける352号線は、昨年の災害のため、本年10月まで、通行不可でござる。
 よって、銀山湖から直接、田子倉湖に向かう道は無く、また、田子倉湖へのアクセスも、会津側から252号線を南下するか、小出から同線を北上するか、或は、白河から289号線を西進するかでありまする。
 
 現在、銀山湖に向かう唯一の手段は、シルバーラインのみで、全長22.6kmの内、18kmあまりが全部トンネルという、苦行に近い往復路でござりまして、銀山湖、田子倉湖の周辺が、掛け値無く、如何に秘境であるかが伺えまする。

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 其れがし、実を申すと、2007まで、田子倉ダムと奥只見ダムを勘違いしておりました(よく調べもせず、ふらりと出かけますもので、よくやらかします)
 以前に、田子倉湖へ訪れた時の帰り道、兄コブシに「今度は奥只見の銀山湖を見ようね」と、約を交わしておった由に御座ります。

 ここも、出来得るなら、兄コブシと見たかった景色で御座ります。
 なので、こんな風に、客気づいておりました。
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 帰りの道すがら・・・

 高速を使うのは、些か味気ないので、17号線を上り沼田市に入りますれば、見慣れた六連銭の旗が・・・・
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 看板を見れば「名胡桃」の文字!
 真田家 家臣、鈴木主水重則殿の城跡では御座りませぬか!
 早速、見学!
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 この城址の来歴は、Wikiや数多の方々のWebページに御任せ致しまして、ここでは割愛を平にご容赦を。
 池波正太郎先生の「真田太平記」や、天地人の作者、火坂雅志殿の「真田三代」でも登場する、真田家にとって重要な城であり、分家した真田信之殿に、終生仕えるのが鈴木主水重則殿のご子息であり、柳生新影流を納められた、鈴木右近殿がお産まれになった城にござります。

 偶々通りがかった、思わぬ帰り道の行幸に、それがし超感動で御座ります
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 ここで火がつき、沼田城址へ。
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 こちらも来歴は割愛致しまする。
 が、其れがしとして、一見しておきたかった城址でござります。


 万葉集の第14巻 東歌に

 「信濃なる須賀の荒野にほととぎす鳴く声きけば時過ぎにけり」

 と御座りまして、その意味は、
 荒野にもホトトギスの鳴く声を聞き、ああ夏になったのだなぁ〜
と言う歌です。
 台風が過ぎ去って、一気に夏が迫ってきた、東京に戻って一入に感じ入りました。
by mononofu009 | 2012-06-22 01:30 | お出かけ